すごい開発をしましたね、森ビルさん。
大規模な開発です。しかも都心の一等地で。
インタビューで、「不動産ディベロッパーは自分の本拠地では絶対成功する」と久保さんが言っていました。
それは地元に対する思いが強くあるからです。
本当、港区を根拠地とする森ビルさんが全力で取り組むんだと再認識しました。
そして、不動産ディベロッパーって、どういうこととあらためて考えさせられました。
分譲マンションの販売、賃貸住宅の仲介、管理など不動産の仕事は色々です。
マンションディベロッパーは、土地を仕入れて建設して販売する仕事ですね。
それも大変な仕事です。
土地の仕入れだけでも難しいです。
販売して利益が出るようにするのも厳しい仕事でしょう。
住宅の仲介もあります。
売買の仲介や賃貸マンションなどの仲介など。
売りたい、貸したい人と買いたい、借りたい人を結びつける仕事です。
不動産管理という仕事もあります。
住宅だけで無く、商業施設や事務所などの施設管理です。
エレベーター・エスカレーターのメンテナンス、熱感知器・煙感知器をはじめとする消防設備の管理など。
他にも受電設備、水道設備、排水設備、駐車場、植栽などいくつもいくつも。
その中で不動産ディベロッパーと呼ばれるのは数少ないです。
まとまった土地を仕入れて、建物を建設して、所有し続けていく。
新しい街のような規模もあります。
開業するまでも長い時間をかけます。
事業の着手から開業までも多くの資金と人材を投入します。
開業後も投資額を回収するのも長い時間がかかります。
しかも、短期の利益にとらわれると魅力ない街となってしまいます。
それが出来る企業は限られてしまうのです。
麻布台ヒルズは大変考えられてつくられています。
傾斜地を上手く活用しています。
緑の場も多く設けられていて、散歩だけでも気持ちいいです。
効率性だけを重視した開発ではないのがいいです。
きっと、事業としては住宅部門ぐらいしか利益は出ないのではと思います。
それが港区を地元とする森ビルだからできるのでしょう。
不動産開発というのは未来に残り続ける仕事です。
その不動産開発において、REITやSPCなどが資産を保有するなどのスキームも広まっていることからか、収益性をより重くみないといけなくなっている現状もあります。
しかし、立川のグリーンスプリングスのように、直接的に収益に結びつかない場(小川や緑、広場など)を多くつくるなどの取り組みもあります。
麻布台ヒルズの開発の事例から、不動産ディベロッパーは自分の仕事の重さを再認識する機会として欲しいです。
ちなみに私は森ビルの関係者ではありません。
しがないコンサルタントです。
ちょっとお知らせです。
このような不動産開発について、熱く思いを語って頂いたインタビューなども含んだ書籍です。
商業開発や街づくりなどに関心ある方はぜひどうぞ。
若い人には特に。
2024年1月5日(金)